シリーズ・キーワードで読む中国古典3 聖と狂
著者名 | 志野好伸(編、共著) |
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出版社 | 法政大学出版局 |
出版年 | 2016年 |
中国の伝統思想では、神という存在を必要としない。儒教で諸価値に権威を与えるのは神ではなく「人である」聖人であり、もの言わぬ天を代弁し、民に対して範を示す。人間世界を規定する条件を論じた第1巻、人ならぬものを論じた第2巻に続き本巻は、人のうちでも並外れた存在でコスモスと関わる聖人、道家・道教が理想とする真人、そして常軌を逸した行動をとる狂者について論じ、儒仏道三教にまたがり、文明の境界に関わる存在から、「人」そのものを問い直す。
目次
総説(志野好伸)
第一章 聖人について(内山直樹)
第二章 真人について(土屋昌明)
第三章 狂者について(廖肇亨・志野好伸)
余説 現代に聖人を問う(志野好伸)