アルヴァ・ノエ著『知覚のなかの行為』
著者名 | 池田喬(共訳) |
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出版社 | 春秋社 |
出版年 | 2010年 |
突然爆発音が聞こえる、目の前を鳥がよぎるのが見える――われわれの日常感覚では、知覚とは受け身のもの という印象が強い。しかし本書は、何かが見えているといった知覚でさえ、もっと能動的であり、あえていえば「行為」であると力説。実際には目はたえずすば やく動いているのに視角像は安定していること、何か映像を見ているとき映像の一部の色や形が徐々に変化してもなかなか気づかないことなど、多数の具体例を あげながら、知覚とは一種の行為であり、われわれの知覚経験はその行為(運動)の技能によって構成されるという「エナクティヴ・アプローチ」を提唱して話 題の心の哲学のニューウェーヴ。