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ハイデガー 存在と行為−−−−『存在と時間』の解釈と展開

著者名池田喬
出版社創文社
出版年2011年

ハイデガーの『存在と時間』は存在論の書物である。では、『存在と時間』のよく知られた、〈大工職人がハンマーをふるう仕方や、人が生きていく上で下す選択のようなものを分析すること〉が、なぜ存在論をやっていることになるのか。

本 書は、ハイデガーの読者を悩まし続けながらもこれまで明確な答えの出ていない上述の問いに、『存在と時間』における「存在と行為」の内的連関を解き明かす ことで答える。アリストテレス実践哲学、カント倫理学、フッサール現象学とハイデガー存在論の関係を文献的に明らかにする中で炙り出される「存在と行為」 の連関は、さらに、現代の行為論や倫理学の一般的文脈の中へ展開されていく。

実在、行為、道徳性、死、幸福といった哲学の中心問題とハイデガー存在論の関係から、『存在と時間』他者論の政治哲学的含意にまで積極的に説き及ぶ、野心的な試みである。

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