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4月29日レポート:第1回講演会 現象学・技術・宗教

Report

朋あり遠方より来たる。パリ第十大学教授フランソワ=ダヴィッド・セバー氏、リール第二大学准教授ドーク・ザビュニャン氏、哲学博士号を持つ新進作家でザビュニャン氏のパートナーでもあるエルザ・ボワイエ氏の三氏が偶々同時期に日本に滞在することとなった。いずれも、研究代表者合田の親友である。

 

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セバー氏については、氏の博士論文『限界の試練』(法政大学出版局)を何と十年かけて訳出した。訳が完成したのはちょうど二〇一二年のパリ長期滞在期で、セバー氏には細部について様々なご教示を頂いた。ザビュニャン氏と出会ったのは2014年に大阪大学で開催された第二回ドゥルーズ・アジアキャンプであった。その直後、氏は、東京を創作の対象に選んだボワイエ氏と共に再度来日された。ザビュニャン氏とボワイエ氏は私的な旅行であったが、本共同研究の門出を祝ってもらうために、三名をお招きして第一回の講演会を開催した。ザビュニャン氏は、ドゥルーズによるフッサールの時間論読解と映画論について、ボワイエ氏はデリダと遠隔テクノロジーについて、セバー氏は技術と宗教の関係について、それぞれきわめて刺激的で興味深い話をしていただいた。

 

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聴衆は必ずしも多かったとは言えないが、講演後熱心な議論が展開されるとともに、懇親会も大いに盛り上がり、七月のオープニングに向けての最良の弾みを頂戴したのではないだろうか。渡名喜庸哲氏による通訳がきわめて見事であったことも付け加えておきたい。(文責・合田)

(明治大学アカデミーコモン2階A1,2,3会議室)

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